名著には、印象的な一節がある。 そんな一節をテーマにあわせて書評家が紹介する『週刊新潮』の名物連載、「読書会の付箋(ふせん)」。 今回のテーマは「師匠」です。 選ばれた名著は… ** 初の長篇映画『君とボクの虹色の世界』でカンヌ国際映画祭のカメラ・ドール(新人監督賞)を受賞し、初めての短編集『いちばんここに似合う人』でフランク・オコナー国際短篇賞を受賞。 若いころから注目を浴び続け 本書『パシヨン』(川越宗一・著)は、キリシタン大名小西行長の孫・マンショ彦七を主人公とした最初の長篇歴史小説である。 作品の軸となる人物は二人。 一人は今記した小西彦七。 キリシタン物といえば受難が