今年二月からはじまった《怪奇の本棚》の最新刊で、日本オリジナル編集のウェイクフィールド傑作選。 全十四篇が収録されている。 H・R・ウェイクフィールドは1888年生まれのイギリス作家。 第一次大戦後に 解説を読んでいて、嘘だろう、と言ってしまったのはひさしぶりだった。 いや、高森泉『ぼくたちの告白』(宝島社文庫)の解説を担当している、千街晶之氏の記述が信じられなかった、ということではない。
その もしかすると、理想形の一つを目の当たりにしているのかもしれない。 リチャード・デミング『絞首台のある庭 私立探偵マニー・ムーン』(田口俊樹訳/新潮文庫)を読みながら、そんなことを考えたのであった。